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【看護師スキルアップ】資格まとめ① ~専門・認定看護師編~

看護師のスキルアップに資格は必須だとわかっていても、どれを選べばいいか悩みますよね?

日々の忙しい業務の中で、自分のキャリアに本当に必要な資格がわからないという方も多いのではないでしょうか。

このブログでは、「看護師のスキルアップが出来る資格」の観点から、あなたの未来を変えるヒントをお届けします。

具体的には、専門看護師や認定看護師の資格一覧とその魅力を紹介していきます。

この記事で解決できる悩み

  • スキルアップをしたいけれど、どんな資格があるか分からない
  • 専門看護師、認定看護師について知りたい
  • どんな内容の資格か知りたい

1. 専門看護分野

専門的な知識とスキルを身につけることは、看護師として大きな武器になります。

専門看護師(CNS)や認定看護師(CN)は、患者さんや医療チームにとって欠かせない存在となれる資格です。

あなたが目指す看護師像に近づくために、これらの資格がどのように役立つのかを一緒に見ていきましょう。

①専門看護師(CNS)

専門看護師は、日本看護協会が認定している資格で、特定の看護分野について高い水準の看護を実践できる看護師です。

患者や家族の課題を総合的に捉え、専門性を発揮しながら、施設や地域の看護の質の向上に努めます。

専門看護師は、患者さんのケアを実践するだけでなく、相談や調整、倫理的な判断のサポート、教育、そして研究など幅広い役割を担っています。

以下に特定されている14分野をまとめていきたいと思います。

1)がん看護

がん患者さんの体の痛みや心の苦しみに寄り添い、その方やご家族が少しでも穏やかに過ごせるようお手伝いするのががん看護です。

治療やケアを通して患者さんが安心して生活の質(QOL)を保てるよう支援するだけでなく、不安や悩みにも耳を傾けます。

一人ひとりの想いに応える看護が求められる分野です。

2)精神看護

心の病を抱える患者さんを支えるのが精神看護の役割です。

病院内でのケアはもちろん、一般病院で心のケアを提供する「リエゾン精神看護」のように、幅広い場面で活躍します。

患者さんが安心して治療に取り組めるよう、寄り添った看護を提供する大切な分野です。

3)地域看護

地域全体の健康を支える看護が地域看護です。

産業保健や学校保健、在宅ケアなど、それぞれの現場で住民が健康でいられるようサポートします。

たとえば、学校では子どもの成長を見守り、産業現場では働く人の健康を守るなど、地域に密着した看護を提供します。

4)老人看護

高齢者が安心して生活できるよう支援するのが老人看護です。

認知症の方への対応や、嚥下障害のケアなど、複雑な健康問題にも対応します。

また、高齢者の生活の質(QOL)を高めるため、リハビリや日常生活支援を行い、心身ともに穏やかに過ごせるよう寄り添います。

5)小児看護

小児看護は、子どもたちが安心して成長できるよう支える分野です。

病気やけがの治療を通じて、療養生活が少しでも楽になるよう配慮します。

また、家族や他の医療スタッフと協力しながら、子どもの未来に向けたケアを提供します。

元気な笑顔を引き出す看護が求められる分野です。

6)母性看護

母性看護は、妊娠中から出産、産後までの女性と赤ちゃんを支える看護です。

たとえば、出産を迎える不安な気持ちを軽減したり、赤ちゃんの健康管理をサポートしたりします。

また、女性のライフサイクル全般にわたる健康を守り、幸せな生活を支えるお手伝いをします。

7)慢性疾患看護

慢性的な病気と向き合う患者さんが、少しでも楽に生活できるよう支えるのが慢性疾患看護です。

糖尿病などの生活習慣病の予防や、療養中の健康管理を行いながら、患者さん自身が自分の病気に前向きに取り組めるようサポートします。

8)急性・重症患者看護

急性期や重症の患者さんを支える看護は、スピードと的確な判断が求められます。

集中治療室や緊急外来で命をつなぐケアを提供するだけでなく、家族の不安を軽減する役割も担います。

医療スタッフとの調整も行いながら、最善の看護を提供します。

9)感染症看護

感染症の予防や拡大を防ぐために活躍するのが感染症看護です。

病院内や地域で感染対策を徹底し、患者さんのケアを行います。

また、感染が広がった場合には迅速に対応し、状況を収束に導くための支援を行います。

10)家族支援

患者さんだけでなく、そのご家族を支えるのが家族支援です。

病気を抱える患者さんを支えるためには、家族の力がとても大切です。

そのため、家族が健康的な方法で支えられるよう、心のケアや生活支援を行います。

11)在宅看護

在宅看護は、患者さんが自宅で安心して療養生活を送れるよう支援する分野です。

家族と連携しながら、日常生活に必要なケアを提供します。

自宅での生活がより豊かになるよう、新しいケア方法を提案する役割も担っています。

12)遺伝看護

遺伝看護は、遺伝的な病気のリスクがある患者さんや家族を支援する看護です。

たとえば、遺伝性の病気について不安を抱える方に、適切な情報を提供しながら診断や治療をサポートします。

一人ひとりの将来に寄り添う大切な分野です。

13)災害看護

災害時に患者さんや地域住民を支えるのが災害看護です。

限られた環境の中で、心身のケアを行いながら、生活の再建をサポートします。

平常時には、多職種や行政と協力して、災害に備える体制作りにも関わります。

14)放射線看護

放射線看護は、放射線治療を受ける患者さんや事故被害者へのケアを提供する分野です。

放射線が体や心に与える影響をしっかり理解し、長期的な支援を行います。

また、医療現場での安全管理にも貢献する役割があります。

②認定看護師(CN)

認定看護師は、特定の看護分野で高度なスキルと知識を持つ看護師のことを指します。

日本看護協会が認定する資格で、専門性を活かして活躍の場が広がるのが特徴です。

たとえば、病棟や外来、ICU・CCU、手術室といった病院内だけでなく、訪問看護ステーションや介護施設、さらには学校や企業など、さまざまな場所でその力を発揮しています。

現行の認定看護21分野(2026年で教育終了)

分野知識と技術(一部)
救急看護・救急医療現場における病態に応じた迅速な救命技術、トリアージの実施
・災害時における急性期の医療ニーズに対するケア
・危機状況にある患者・家族への早期的介入および支援
皮膚・排泄ケア・褥瘡などの創傷管理およびストーマ、失禁等の排泄管理
・患者・家族の自己管理およびセルフケア支援
集中ケア・生命の危機状態にある患者の病態変化を予測した重篤化の予防
・廃用症候群などの二次的合併症の予防および回復のための早期リハビリテーションの実施
緩和ケア・疼痛、呼吸困難、全身倦怠感、浮腫などの苦痛症状の緩和
・患者・家族への喪失と悲嘆のケア
がん化学療法看護・がん化学療法薬の安全な取り扱いと適切な投与管理
・副作用症状の緩和およびセルフケア支援
がん性疼痛看護・痛みの総合的な評価と個別的ケア
・薬剤の適切な使用および疼痛緩和
訪問看護・在宅療養者の主体性を尊重したセルフケア支援およびケースマネジメント看護技術の提供と管理
感染管理・医療関連感染サーベイランスの実践
・各施設の状況の評価と感染予防・管理システムの構築
糖尿病看護・血糖パターンマネジメント、フットケア等の疾病管理および療養生活支援
不妊症看護・生殖医療を受けるカップルへの必要な情報提供および自己決定の支援
新生児集中ケア・ハイリスク新生児の病態変化を予測した重篤化の予防
・生理学的安定と発育促進のためのケアおよび親子関係形成のための支援
透析看護・安全かつ安楽な透析治療の管理
・長期療養生活におけるセルフケア支援および自己決定の支援
手術看護・手術侵襲を最小限にし、二次的合併症を予防するための安全管理(体温・体位管理、手術機材・機器の適切な管理等)
・周手術期(術前・中・後)における継続看護の実践
乳がん看護・集学的治療を受ける患者のセルフケアおよび自己決定の支援
・ボディイメージの変容による心理・社会的問題に対する支援
摂食・嚥下障害看護・摂食・嚥下機能の評価および誤嚥性肺炎、窒息、栄養低下、脱水の予防
・適切かつ安全な摂食・嚥下訓練の選択および実施
小児救急看護・救急時の子どもの病態に応じた迅速な救命技術、トリアージの実施
・育児不安、虐待への対応と子どもと親の権利擁護
認知症看護・認知症の各期に応じた療養環境の調整およびケア体制の構築
・行動心理症状の緩和・予防
脳卒中リハビリテーション看護・脳卒中患者の重篤化を予防するためのモニタリングとケア
・活動性維持・促進のための早期リハビリテーション
・急性期・回復期・維持期における生活再構築のための機能回復支援
がん放射線療法看護・がん放射線治療に伴う副作用症状の予防、緩和およびセルフケア支援
・安全・安楽な治療環境の提供
慢性呼吸器疾患看護・安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた呼吸器機能の評価及び呼吸管理
・呼吸機能維持・向上のための呼吸リハビリテーションの実施
・急性増悪予防のためのセルフケア支援
慢性心不全看護・安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた生活調整及びセルフケア支援
・心不全増悪因子の評価およびモニタリング

2020年より教育が開始された新たな認定看護19分野

分野知識と技術(一部)
感染管理・医療関連感染の予防・管理システムの構築
・医療管理感染の予防・管理に関する科学的根拠の評価とケア改善
・医療関連感染サーベイランスの立案・実施・評価
・身体的所見から病態を判断し、感染兆候がある者に対する薬剤の臨時投与ができる知識・技術
がん放射線療法看護・放射線治療を受ける対象の身体的・心理的・社会的アセスメント
・再現性確保のための支援
・急性期及び晩期有害事象に対する症状マネジメントとセルフケア支援
・医療被曝を最小限にするための放射線防護策、安全管理技術
がん薬物療法看護・がん薬物療法の適正な投与管理とリスクマネジメント、暴露対策
・がん薬物療法に伴う症状緩和
・自宅での治療管理や有害事象に対応するための個別的な患者教育
・患者・家族の意思決定支援と療養生活支援
緩和ケア・痛みやその他の身体的・心理社会的・スピリチュアルな問題のアセスメント
・全人的問題を緩和し、QOLを向上するための症状マネジメント
・家族の喪失や悲嘆への対応
クリティカルケア・急性かつ重篤な患者の重篤化回避と合併症予防に向けた全身管理
・安全・安楽に配慮した早期回復支援
・身体所見から病態を判断し、侵襲的陽圧換気・非侵襲的陽圧換気の設定の変更、人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整、人工呼吸器からの離脱ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、持続点滴中の薬剤(カテコラミン、ナトリウム、カリウム又はクロール、降圧剤、糖質輸液又は電解質輸液、利尿剤)の投与量の調整を安全・確実にできる知識・技術
呼吸器疾患看護・呼吸症状のモニタリングと評価、重症化予防
・療養生活行動支援及び地域へつなぐための生活調整
・症状緩和のためのマネジメント
・身体所見を病態判断し、侵襲的陽圧換気・非侵襲的陽圧換気の設定の変更、人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整、人工呼吸器からの離脱ができる知識・技術
在宅ケア・生活の場におけるQOLの維持・向上とセルフケア支援
・対象を取り巻くケアシステムの課題に対する解決策の提案
・生活に焦点をあてた在宅療養移行支援及び多職種との調整・協働
・意思決定支援とQOLを高めるエンド・オブ・ライフケア
・身体所見から病態を判断し、気管カニューレの交換が安全にできる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換が安全にできる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去が安全にできる知識・技術
手術看護・手術侵襲及びそれによって引き起こされる苦痛を最小限に留めるためのケア
・手術中の患者の急変及び緊急事態への迅速な対応
・患者及び家族の権利擁護と意思決定支援
・身体所見から病態を判断し、経口用気管
・チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、侵襲的陽圧換気の設定の変更、人工呼吸器からの離脱ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、直接動脈穿刺法による採血、橈骨動脈ラインの確保ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整ができる知識・技術
・身体所見から病態を判断し、持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整ができる知識・技術
小児プライマリケア・重篤な状態にある児もしくは医療的ケア児に対する重症化予防
・外来及び地域等のプライマリケアの場におけるトリアージ
・家族の家庭看護力・育児力向上に向けたホームケア指導
・不適切な養育または虐待の予防、早期発見と、子どもの事故防
・身体所見及び気管カニューレの状態を病態判断し、気管カニューレの交換が行える知識・技術
新生児集中ケア・ハイリスク新生児の急性期の全身管理
・障害なき成育のための個別ケア
・ハイリスク新生児と親への家族形成支援
・不適切な養育または虐待のハイリスク状態の予測と予防
・身体所見及び気管カニューレの状態を病態判断し、気管カニューレの交換が行える知識・技術
心不全看護・心不全症状のモニタリングと評価、重症化予防
・療養生活行動支援及び地域へつなぐための生活調整
・症状緩和のためのマネジメント
・身体所見から病態を判断し、持続点滴中の薬剤(カテコラミン、ナトリウム、カリウム又はクロール、降圧剤、糖質輸液又は電解 質輸液、利尿剤)の投与量の調整を安全・確実にできる知識・技術
腎不全看護・疾病の進展予防、合併症の早期発見と症状マネジメント、セルフケア支援
・腎代替療法の選択・変更・中止にかかわる自己決定に向けた支援
・透析療法における至適透析の実現に向けた支援
・急性血液浄化療法における血液透析器又は血液透析濾過器の操作及び管理を安全・確実にできる知識・技術
生殖看護・性と生殖の機能、その障害とリスク因子に関する知識に基づく妊孕性の評価
・性と生殖の健康課題に対する、多様な選択における意思決定支援
・患者・家族の検査期・治療期・終結期の安全・安楽・納得を守る看護実践とケア調整
・妊孕性温存及び受胎調節に関する指導
摂食嚥下障害看護・摂食嚥下機能とその障害の評価
・摂食嚥下機能の評価結果に基づく適切な援助・訓練方法の選択
・誤嚥性肺炎、窒息、栄養低下、脱水の増悪防止に向けたリスク管理
糖尿病看護・血糖パターンマネジメント
・病期に応じた透析予防、療養生活支援
・予防的フットケア
・身体所見から病態を判断し、インスリンの投与量の調整ができる知識・技術
乳がん看護・術後合併症予防及び緩和のための周手術期ケアと意思決定支援
・ライフサイクルの課題を踏まえた、治療に伴う女性性と家族支援
・乳房自己検診、リンパ浮腫等の乳がん治療関連合併症の予防・管理
・身体所見から病態を判断し、創部ドレーンの抜去ができる知識・技術
認知症看護・認知症の症状マネジメント及び生活・療養環境の調整
・認知症の病期に応じたコミュニケーション手段の提案と意思決定支援
・家族への心理的・社会的支援
・身体所見から病態を判断し、抗けいれん剤、抗精神病薬及び抗不安薬の臨時の投与ができる知識・技術
脳卒中看護・重篤化回避のためのモニタリングとケア
・早期離床と生活の再構築に向けた支援
・在宅での生活を視野に入れたケアマネジメントと意思決定支援
・身体所見から病態を判断し、抗けいれん剤、抗精神病薬及び抗不安薬の臨時の投与ができる知識・技術
皮膚・排泄ケア・褥瘡のトータルマネジメント
・管理困難なストーマや皮膚障害を伴うストーマケア
・専門的な排泄管理とスキンケア
・脆弱皮膚を有する個人・リスクがある個人の専門的なスキンケア
・地域包括ケアシステムを視野に入れた同行訪問実施とマネジメント
・身体所見から病態を判断し、褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去及び創傷に対する陰圧閉鎖療法ができる知識・技術

https://www.nursejinzaibank.com/column/career/150016509/#i-2

専門看護分野は、看護師としての「得意」を活かし、さらに深められる魅力的な領域です。

自分が特に興味を持つ分野を選んで、ステップアップを目指してみてくださいね。

2. まとめ

専門看護師と認定看護師は、どちらも看護師としてスキルアップを目指す際に注目される資格です。

専門看護師は、がんや精神、急性期など特定の分野でさらに高度な知識とスキルを持ち、患者さんや家族、医療チームをトータルで支える役割があります。

一方、認定看護師は、感染管理や緩和ケアなど現場での実践力を高め、即戦力として活躍するための資格です。

どちらも、自分の目指す方向や得意な分野に合わせて選べるので、キャリアの幅を広げる良いステップになりますよ!

自分には何の資格が向いているか、資格を取ってどんな看護をしていきたいか、参考になったら嬉しいです。

  • この記事を書いた人

さこぼ

病棟看護師として11年勤務。|その後2回転職。| クセの強い師長や先輩に揉まれ、新人時代を過ごす。|急性期・慢性期共に経験し、看護の在り方を考える。

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