「閉鎖病棟実際」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持っていますか？
ドラマや映画の影響で、怖い場所だと思っている方も多いかもしれません。
しかし、実際の閉鎖病棟は、患者さんが安心して治療に専念できるよう工夫された場所です。
この記事では、看護師として閉鎖病棟で働いていた私の経験を基に、日常の様子や患者さんとの関わり方、意外な魅力についてお話しします。
閉鎖病棟の「実際」を知ることで、不安や誤解が少しでも和らぐきっかけになれば幸いです。
目次
1. 閉鎖病棟の実際：どんな場所？
閉鎖病棟は、患者さんの安全を守るために鍵がかかっている病棟です。
外から見ると「閉じ込められる場所」のように感じるかもしれませんが、その目的は患者さんが安全に治療を受けられるようにするためです。
1-1. 閉鎖病棟の役割とは？
閉鎖病棟の主な役割は、精神的に不安定な状態の患者さんを安全に治療することです。
例えば、自傷や他害のリスクがある患者さんや、薬物療法を始めたばかりで症状が安定していない患者さんが入院することが多いです。
私が勤務していた病棟では、患者さん同士の接触を最小限にするためのスペースが工夫されており、安心して過ごせる環境が整っていました。
また、看護師が24時間体制で見守ることで、患者さんの小さな変化にも気づけるようになっています。
1-2. 病棟内の雰囲気
閉鎖病棟の中は意外と明るい雰囲気です。
患者さんがリラックスできるよう、リビングスペースにはテレビや本が置かれ、窓から自然光が入る設計になっています。
一度、患者さんが「ここにいると落ち着く」と話してくれたことがあります。
その言葉を聞いたとき、病棟の雰囲気作りがいかに大切かを実感しました。
2. 閉鎖病棟での日常：看護師としての役割
閉鎖病棟の看護師は、患者さんのケアだけでなく、病棟全体の安全管理にも関わります。
日常的にどのようなことを行っているのか、具体的にお伝えします。
2-1. 患者さんの状態を見守る
看護師の最も重要な役割は、患者さんの状態を観察し、変化を見逃さないことです。
たとえば、「昨日より落ち着いている」「いつもより言葉が少ない」といった小さな変化を記録し、医師と共有します。
ある日、普段明るく話していた患者さんが急に無口になったことがありました。
その変化に気づいて医師に報告した結果、早めの治療変更ができ、症状の悪化を防ぐことができました。
このように、看護師の観察力が患者さんの回復につながることも多いです。
2-2. 患者さんとの信頼関係を築く
閉鎖病棟では、患者さんとの信頼関係が特に大切です。
患者さんは不安や孤独を感じていることが多いため、看護師が寄り添う姿勢を示すことで心を開いてくれる場合があります。
一度、患者さんが「話を聞いてくれてありがとう」と言ってくれたことがありました。
その時、ただそばにいることの大切さを改めて感じました。
3. 閉鎖病棟の実際に対する誤解とその真実
閉鎖病棟には、ドラマや映画の影響で誤解されている部分もあります。
その誤解を解消することで、閉鎖病棟の本当の姿が見えてきます。
3-1. 「怖い場所」というイメージ
閉鎖病棟と聞くと、厳しい規則や隔離された空間を想像する方が多いかもしれません。
しかし、実際は患者さんがリラックスできるような環境作りがされています。
例えば、ある患者さんが「ここにいると落ち着くから、安心して治療に専念できる」と話してくれたことがありました。
このように、閉鎖病棟は患者さんにとって安全で安心できる場所です。
3-2. 患者さんの自由について
閉鎖病棟では、患者さんの安全を守るために行動が制限されることがあります。
しかし、それは患者さんの状態が安定するまでの一時的な措置です。
状態が改善すれば、外出許可や病棟内での自由度が増えていきます。
4. 閉鎖病棟で働く看護師のやりがい
閉鎖病棟で働く看護師には、他の病棟にはないやりがいがあります。
それは、患者さんの回復を間近で見守ることができる点です。
4-1. 人の回復力を実感する
精神的に不安定だった患者さんが、治療を通じて少しずつ明るさを取り戻していく姿は、看護師にとって大きな喜びです。
例えば、初めは誰とも話せなかった患者さんが、退院時に「ありがとう」と笑顔で言ってくれる瞬間は、何物にも代えがたい経験です。
4-2. チーム医療の大切さを学ぶ
閉鎖病棟では、医師や他の看護師、心理士などと連携しながら患者さんをサポートします。
このチーム医療の中で、自分の役割を果たすことで、患者さんの回復に大きく貢献できると実感します。
まとめ
「閉鎖病棟実際」というテーマをもとに、閉鎖病棟の日常や看護師の役割、誤解されがちなイメージについて解説しました。
閉鎖病棟は、患者さんが安心して治療に専念できる大切な場所です。
この記事を通じて、閉鎖病棟に対する理解が深まり、不安が少しでも和らいでいただけたなら幸いです。
